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DL-103R

先日DL‐103の針を折ってしまったので、買いました。
同じカートリッジでは面白みに欠けるから、ちょっと背伸びしてDL-103Rです。

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基本的構造は103と一緒ですが、コイルの巻き線を6N高純度銅にしてあります。
そのことによって出力電圧が0.25mV(103=0.3mV)、インピーダンスが14Ω(103=40Ω)になっています。
それぞれの個体に性能曲線表がついています。

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いまのデノンにはカートリッジを作れる人が1人(ベテランの女性)しかいなくて、てんてこ舞いしているそうです。それで品薄気味。ショップにやっと1個あったやつを確保してもらいました。
でも素の103Rだと、前の鉄木に入れた103のほうが絶対に音がいいと思ったので、改造してもらうことにしました。
なので、カートリッジの中身はカラッポです。

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して、本体の103Rはというと、ご覧のとおり。

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おお、先が透けトルン。いやスケルトン。\(-。。-#
ケースから取り出したカートリッジをアルミ削り出しのアダプターにはめ込み、それを市販のヘッドシェルに装着しています。ショップのうたい文句は「DL-103系ネイキッド化計画」です。
ヘッドシェルは先日購入したオヤイデのカーボン。注文と同時にショップへ郵送しました。
ショップはシェルが届いてから103Rをネイキッド化。こうして取り付けまでやってユーザーに送り返します。
私は新品の103Rを購入しましたが、使用中のカートリッジ(103系)のネイキッド化も可能。
ショップ(湘南)の近くなら、カートリッジを持参すれば数時間のうちに加工してもらえるそうです。

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さっそくラックスPD121に装着して何枚か聴いてみました。
鉄木103よりもさらに研ぎ澄まされた印象です。
最初にオーディオチェックレコードでトラッカビリティーを調べたら、315Hz+10dBではさすがに歪みました。
この315Hz+10dBをクリアしたのは、後にも先にも鉄木103をウェルテンパードのアームに付けたときだけです。だからこれはアームの差かと思います(SMEも負けるウェルテンパードのアームってすごい)。
しかし実際のトレース能力は良好です。ライラヘリコンで歪んだ45回転LPの「グレース」、ウィ・アー・ザ・ワールドのB面もなんなく再生しました。
低域の表現力が違いますね。解像度がえらく高くて、ドラムの皮の振動やバスドラの胴の残響、ウッドベースの胴鳴りや弦の震える様子が目に見えるようです。
適度に締まりがあり、そして量は豊かで、低音フェチの私にはたまらなくいい音に聴こえます。
高域に行くほど先細りな特性は103と似ていますが、中高域は103より柔らかく感じました。

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音質を突き詰めるならウェルテンパードに付けたほうがいいけれど、上の写真のように細いコイル線がむき出しで、不用意に触るとすぐ切れてしまいそうです。
それにウェルテンのアームは片側支持なのでDL103系は取り付けできないと思われます。できたとしてもネジが外れやすく不安定でしょう。

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レコードなんて音が悪いし取り扱いも面倒だから聴かない、という人も多いかと思います。一時期は私もそうでした。
でもそれは大きな間違いでした。
ターンテーブル、アーム、カートリッジ、昇圧トランス(またはヘッドアンプ)を正しく選べば、CDの音をしのぎます。
どこかをいいものに替えると、そのぶん音が良くなります。これはCDにはないことです。
しばらくはDL-103RのついたPD121がファーストプレーヤーです。

Commented by ツーチー at 2017-09-24 09:10 x
おはようございます ^^
あれこれ工夫しながらターンテーブルを回してレコードを聴くのは、
なんかオートバイやクルマの旧車を楽しむのと似てるのかなぁ..
なんて思ってしまいました。けどだいぶ違うのでしょうね (笑)

決定的に違うだろうと思うのは、旧車の場合はいくら工夫しても
近代的モデルの性能を凌ぐことはできないってところ。
似てると思うのは、何かと面倒くさいところでしょうか (笑)
ま、その面倒臭さが面白かったり楽しかったりするのですけどね ^^

それはそうと、tamaさんの記事で時おり目にする「デノン」というメーカー名。
じつは、ずっと「デンオン」の間違いじゃないのか?と思っていましてね (失礼 ^^)
さっきちょっと検索してみたんですが、かなり前に呼称が変わっていたんですね。
まったく知りませんでした。
デンオンの方がいい音が鳴りそうな感じで、個人的には好きでしたけどね (笑)

さて、今日は休みなので、これから久しぶりに赤ジムでダート巡りしてきます ^^
Commented by tama_photo at 2017-09-24 12:32
> ツーチーさん
ダート巡りにもいい季節になりました。今ごろ車を止めてストーブで湯を沸かし、昼食と珈琲かな?
デンオンは日本「電」気「音」響株式会社が名前の由来だそうですよ。知らないうちにアメリカナイズされたブランドになってしまいました。
レコードはまさに手間ヒマそのものが楽しく、遊んでいます。音的にはCDをしのぐものもありますがそれは稀です。CDやネットワークミュージックは装置を選ばずにいい音が出るし、ユーザーフレンドリーな音源ですね。なんでもかんでもレコードがいいとは思っていません。
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by tama_photo | 2017-09-22 18:20 | Music & Audio | Comments(2)

「浅く広く」をモットーに、熊のいない熊本から発信しています。


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