2018年 03月 07日
SME 3009/SII Improved の調整
PD-121Aでマイルスのモノラルレコードを聴いていたら、最後の曲で音が飛びました。
同じところを繰り返す音飛びではなかったので、たぶん先のほうへ溝を飛び越えたのだと思います。その曲中に何度も。
他のモノラルLPではそんなことがなかったので、傷でも付いていたんだろうと、とくに気にとめなかったものの、ふとSME3009のオーバーハングが何ミリなのか知りたくなりました。
「オーディオの足跡」というサイトに3009/SII Improvedの記事が載っています。
ところが、オーバーハングに関する項目がありません。
でも「実効長」から「スライドベース中心からターンテーブルの中心まで」を差し引けば、それがオーバーハング量になるはず・・・ですよね。
ということは 229.0mmー217.9mm=11.1mm
ちょっと短いような気もするけど、11.1ミリが3009/SII Imp.のオーバーハング・・・かな?
さっそく目視で測ってみると、どうみても20ミリ近くありました。
普通はヘッドシェルの中でカートリッジを前後に動かしてオーバーハングを調整します。
そのためにシェルの取付穴は前後に長くなっていますね。
でもカートリッジがバリレラRPX-050ですからどうしようもありません。
このようにヘッドシェルに穴が開いていて、針を回すレバーがシェルを貫通しているのです。
後方にも同じような穴が開いてはいますが、小さいし後ろすぎます。
ヘッドシェルをヤスリで削って穴を拡げて・・・。そこまでする気力はありません。
さてどうしたもんかの~と頭をひねり「スライドベース中心からターンテーブルの中心まで」の長さを測ってみました。
すると規定の217.9ミリよりも5~6ミリ短いことが分かりました。
さっそくアームベースのロックナットを緩めてアームをターンテーブルから遠ざけます。
だいたいですが、写真の赤い矢印くらい後方へ動かしました。
この状態で聴いてみると・・・なんということでしょう。
いつも歪っぽく聴こえたバリレラが、とても澄み切った音を奏でています。
もっと聴きたかったのですが夜11時をすぎたので電源を落としました。
その後、たまたま3009/SII Imp.の取説を、英文のPDF文書ですが探し出すことができました。
隅々まで読んでみてもオーバーハングのことはまったく書いてありません。
しかし11ページにこんなことが・・・。
テンプレートを使って127の図になるよう、アームを前後させて調整せよと書いてあります。
つまりオーバーハングよりも、トラッキングエラーを減らせということですね。
構造的に動かせないアームはオーバーハングを統一することでトラッキングエラーを最小にしていますが、3009はベースが簡単に動かせるので、オーバーハング量はあえて書かず、アームで調整する方式にしているようです。
翌日、ウェルテンパードのテンプレートを使ってさっそくチェックしてみました。
タンテはラック中段に置いているので、カートリッジを真上から見ることができません。
鏡を使って反射画像を見てもイマイチよく分かりません。
そこでスマホを自撮りモードにして上から写真を撮ってみました。我ながら名案。
まず1枚目(ピンボケですみません)。
昨晩合わせたつもりでも少しズレていますね。
アームを後ろにずらして2回目。
あじゃぱー \(-。。-# 動かしすぎました。
少し近づけて3度目の正直。
なんかよさげですが、どうも信用できないので結局ラックからタンテを引きずり出して確認しました。
おお、合っています。
外周部もほとんどエラーがありません。
つか、外周に合わせてしまったかもですね。まっ、いいや。
それからいろいろ調べていくうちに、インサイドフォースキャンセラー(以下IFCと記述)の滑車の位置も分かりました。
針をレコードの最外周に置いた状態でIFCの竿と糸が直角になるよう滑車の位置を調整するのだそうです。
これまで勘に頼っていた部分です。
以上の調整でバリレラがビックリするくらいよくなりました。
ウッドベースの音がボンついてちっともよくなかった Steamin' も最後まで聴けるようになりました。
それにしても、SMEのついたプレーヤーを入手して1年5ヵ月。ワタシはなんの疑いもなくそのまんま聴き続けてきましたよ。
入手したときはオートリフター(セーフティー・ライザー)や静電気除去ブラシがついていたし、アームの配線部にはブチルゴムがベッタリ巻かれていました。
これはきっと詳しいマニアが使っていたに違いない。セッティングもバッチリなはずと信じていたのですが、まったく違っていました。やっぱり疑ってかかるべきだったのでしょうかね。
いやぁ、モノラルは音が図太くて気持ちいいッス!
同じところを繰り返す音飛びではなかったので、たぶん先のほうへ溝を飛び越えたのだと思います。その曲中に何度も。
他のモノラルLPではそんなことがなかったので、傷でも付いていたんだろうと、とくに気にとめなかったものの、ふとSME3009のオーバーハングが何ミリなのか知りたくなりました。
「オーディオの足跡」というサイトに3009/SII Improvedの記事が載っています。
ところが、オーバーハングに関する項目がありません。
でも「実効長」から「スライドベース中心からターンテーブルの中心まで」を差し引けば、それがオーバーハング量になるはず・・・ですよね。
ということは 229.0mmー217.9mm=11.1mm
ちょっと短いような気もするけど、11.1ミリが3009/SII Imp.のオーバーハング・・・かな?
さっそく目視で測ってみると、どうみても20ミリ近くありました。
普通はヘッドシェルの中でカートリッジを前後に動かしてオーバーハングを調整します。
そのためにシェルの取付穴は前後に長くなっていますね。
でもカートリッジがバリレラRPX-050ですからどうしようもありません。
このようにヘッドシェルに穴が開いていて、針を回すレバーがシェルを貫通しているのです。
後方にも同じような穴が開いてはいますが、小さいし後ろすぎます。
ヘッドシェルをヤスリで削って穴を拡げて・・・。そこまでする気力はありません。
さてどうしたもんかの~と頭をひねり「スライドベース中心からターンテーブルの中心まで」の長さを測ってみました。
すると規定の217.9ミリよりも5~6ミリ短いことが分かりました。
さっそくアームベースのロックナットを緩めてアームをターンテーブルから遠ざけます。
だいたいですが、写真の赤い矢印くらい後方へ動かしました。
この状態で聴いてみると・・・なんということでしょう。
いつも歪っぽく聴こえたバリレラが、とても澄み切った音を奏でています。
もっと聴きたかったのですが夜11時をすぎたので電源を落としました。
その後、たまたま3009/SII Imp.の取説を、英文のPDF文書ですが探し出すことができました。
隅々まで読んでみてもオーバーハングのことはまったく書いてありません。
しかし11ページにこんなことが・・・。
テンプレートを使って127の図になるよう、アームを前後させて調整せよと書いてあります。
つまりオーバーハングよりも、トラッキングエラーを減らせということですね。
構造的に動かせないアームはオーバーハングを統一することでトラッキングエラーを最小にしていますが、3009はベースが簡単に動かせるので、オーバーハング量はあえて書かず、アームで調整する方式にしているようです。
翌日、ウェルテンパードのテンプレートを使ってさっそくチェックしてみました。
タンテはラック中段に置いているので、カートリッジを真上から見ることができません。
鏡を使って反射画像を見てもイマイチよく分かりません。
そこでスマホを自撮りモードにして上から写真を撮ってみました。我ながら名案。
まず1枚目(ピンボケですみません)。
昨晩合わせたつもりでも少しズレていますね。
アームを後ろにずらして2回目。
あじゃぱー \(-。。-# 動かしすぎました。
少し近づけて3度目の正直。
なんかよさげですが、どうも信用できないので結局ラックからタンテを引きずり出して確認しました。
おお、合っています。
外周部もほとんどエラーがありません。
つか、外周に合わせてしまったかもですね。まっ、いいや。
それからいろいろ調べていくうちに、インサイドフォースキャンセラー(以下IFCと記述)の滑車の位置も分かりました。
針をレコードの最外周に置いた状態でIFCの竿と糸が直角になるよう滑車の位置を調整するのだそうです。
これまで勘に頼っていた部分です。
以上の調整でバリレラがビックリするくらいよくなりました。
ウッドベースの音がボンついてちっともよくなかった Steamin' も最後まで聴けるようになりました。
それにしても、SMEのついたプレーヤーを入手して1年5ヵ月。ワタシはなんの疑いもなくそのまんま聴き続けてきましたよ。
入手したときはオートリフター(セーフティー・ライザー)や静電気除去ブラシがついていたし、アームの配線部にはブチルゴムがベッタリ巻かれていました。
これはきっと詳しいマニアが使っていたに違いない。セッティングもバッチリなはずと信じていたのですが、まったく違っていました。やっぱり疑ってかかるべきだったのでしょうかね。
いやぁ、モノラルは音が図太くて気持ちいいッス!
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テンジン
at 2018-03-08 18:44
x
そんなに差があるなら実家の私が使っていた部屋の調整紙を探して再確認してみましょう
まぁ音が正常になってSMEの評価があがりましたね
今日こっちは仕事を中断して電源ノイズ対策を調べていました
12VのDC電源を
トランスタイプにする前に家のノイズ対策をすることを思いつきました
早速並列接続している機器用にフェライトを20個中国業者に手配
スイッチング電源のノイズ回路はしばらく勉強してみましょう
まぁ音が正常になってSMEの評価があがりましたね
今日こっちは仕事を中断して電源ノイズ対策を調べていました
12VのDC電源を
トランスタイプにする前に家のノイズ対策をすることを思いつきました
早速並列接続している機器用にフェライトを20個中国業者に手配
スイッチング電源のノイズ回路はしばらく勉強してみましょう
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by
tama_photo at 2018-03-08 21:17
> テンジンさん
ターンテーブルというか、カートリッジは調整箇所がいろいろあって音に影響の大きいものと、そうでもないものとありますね。
トラッキングエラー(溝と針の平行性)による音の変化は大きいです。針圧も。
逆にそれほど影響しないのがラテラルバランスとインサイドフォースかなぁ。
ラテラルバランスはターンテーブルの後方を持ち上げて、アームが右か左のどちらに流れるかですね。一度調整しましたが、その後は面倒くさくてまったくやってません。
インサイドフォースキャンセラー(IFC)もかけないほうがいいという人もいます。ウェルテンでライラヘリコンを使う場合は、ないほうがいいという結果になりました。
うちもAC電源のノイズを調べてみたいです。たぶんものすごく悪いと思います。
ターンテーブルというか、カートリッジは調整箇所がいろいろあって音に影響の大きいものと、そうでもないものとありますね。
トラッキングエラー(溝と針の平行性)による音の変化は大きいです。針圧も。
逆にそれほど影響しないのがラテラルバランスとインサイドフォースかなぁ。
ラテラルバランスはターンテーブルの後方を持ち上げて、アームが右か左のどちらに流れるかですね。一度調整しましたが、その後は面倒くさくてまったくやってません。
インサイドフォースキャンセラー(IFC)もかけないほうがいいという人もいます。ウェルテンでライラヘリコンを使う場合は、ないほうがいいという結果になりました。
うちもAC電源のノイズを調べてみたいです。たぶんものすごく悪いと思います。
by tama_photo
| 2018-03-07 12:21
| Music & Audio
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